むち打ちの症状と治療

むち打ち症状は、交通事故やスポーツ、仕事上の障害などによって起こりますし、殴打や突き飛ばしなどの暴力やジェットコースターなどレジャー施設のアトラクションが原因でむち打ち症状になったという事例もあります。

むち打ち症状だけを対象とした特別な予防策はありませんが、首への衝撃による損傷を最小限に抑えるための対策ができます。

スポーツトレーナーなど専門家の意見によりますと、首の曲げ伸ばしを柔軟にするとともに、肩や上半身の筋力を高めておきますと、とっさに衝撃を分散させることができるといわれています。

首の曲げ伸ばしには、ラジオ体操のように首を前後左右に倒したり大きく回したりするポピュラーな動きで充分に有効ですし、首をギューッと縮めて両肩に埋めるようにしたり、顔の下に手を当ててグーンと上に伸ばしたりする動きを加えますと、さらに効果的です。

肩や上半身の筋肉をしなやかにするには、肩甲骨と鎖骨を意識したストレッチがおすすめで、小学生の頃に理科室で見た骨の模型でもわかりますとおり、肩甲骨と鎖骨は胴体全体を吊るす役割をしていますので、腕を背中側に引くようにしながら回すエクササイズを習慣にすることをおすすめします。

肩甲骨の閉じ開きや鎖骨の上下を日頃から強化しておくことで、体の動きが滑らかになり日常生活のケガの防止に役立ちますし、血行促進にも効果があり、肩こりの解消にもつながります。

むち打ち症状の予防策として、自動車の座席のヘッドレストを適切に調整することや、子どもがローラー付きの靴を履くときにはプロテクターを装着することなども大切な予防策です。